2000円のデコポンとソフトウェアテスト
え~、JSTQB Advanced Level テストアナリスト試験に落ちました。以前の記事は"あ、落ちたやつが書いた記事だ!"くらいの感覚で見ていただけると多少救われます。。。
発表があったのは3月26日なんですが、その帰りに励ましスイーツを買いました。タイトルに書きました2000円のデコポンです。自宅近くのスーパーでは1個200円で売っているので10倍の銭闘力をお持ちでらっしゃいます。
このデコポン、ホワイトデーのプレゼントで親戚に送ったところ絶賛してもらえたので自分でも食べてみたかったんです。
"めっちゃ甘いんだろうな~"程度の気持ちで買ってみたんですが、まぁ素晴らしいこと素晴らしいこと。比較用に1個200円のデコポンも買って食べ比べしたんですが…
- 皮の色と艶
- サイズ
- 重み
- 水分量
- 皮の剥きやすさ
- 香り
- エグ味のなさ
- 袋の歯切れ
といった部分が明らかに違う…っ!普段カンヅメのみかんにサイダーかけてキャッキャできる僕は感動を覚えるのでした。
…で?それがどうした?という話なんですが、今回僕は"めっちゃ甘いんだろうな~"という期待に対して2000円支払ったワケです。でもそれ以外に素晴らしい点が何個もあって、それが感動に繋がったんですね。
コレ、食品に限らず家具でも服でも…そしてソフトウェアでも同じですよね。自分がお金を払った部分というのはもちろん一番大事なんですが、それ以外の部分が優れていると満足度は格段に上がると思います。そんな経験ありますよね?
ガラケー全盛の時代を生きてきた自分の経験で例えると、動きのサクサク感だとか直感的なメニュー階層だとか…広末涼子や藤原紀香が表紙のカタログには載ってない部分です。(個人的にはソニーエリクソンが素晴らしかったなぁと)
あまり詳しくないですが、これがUX(ユーザーエクスペリエンス)というものなのでしょう。ソフトウェアをテストする側の立場としては、要求や仕様に合致しているだけでなく"ココもうちょっとこーしたら良くない?"とか"こうだったらいいのにな"の気持ちを大切にすべきなんだろうなと思うワケです。そしてこれを一番感じ取れるのは、テスターのポジションにいる人たちではないでしょうか。
もちろん限られた時間の中でテストするのが至上命題なので、難しい部分はあるでしょう。また話に出したデコポンは普通にものと比べて10倍も高いワケですから、素晴らしいのは当然と言えば当然なのかもしれません。ソフトウェアだってお金(人)をたくさん使えば、そうでないものよりは良いものができることでしょう。(じゃあ価格を上げちゃえ!なんてことはそーそーありません)
もしすべての要求に応えたソフトウェアが開発できたとして、それがエンドユーザーにとって価値がないものだったら…それはもうある意味"バグ"なのかもしれません。ユーザーにとって価値(感動)を作るテストエンジニアになりたいなと思ったデコポンイーターでした。
(…でも現実は色々厳しいよね!)