知識ゼロからソフトウェアテストをはじめた人

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JaSST nano でLTした体験記なの

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LT形式で行われる初のJaSSTで発表(登壇?)しました。

jasst-nano.connpass.com

緊張と興奮が入り混じる10分間をエンジョイしましたので、その思い出をここに残したいと思います。来月には早くも第二回が予定されていますので、"発表どうしようかな~"と思っている方の参考になれば嬉しいです。

↓↓↓

◆追記

ASTERさんのチャンネルで当日の動画を配信していただきました!

JaSST nano vol.1 「テストの7原則から学ぶ恋愛のヒントなの」 - YouTube

↑↑↑

まず発表(登壇)した感想

最高でした!

まず喋る側として参加する気持ちよさと楽しさを知ることができました。運営(お世話係)の皆様の空気作りや、他の発表者のハイレベルなテーマの中に飛び込めて発表できたのは、本当にラッキーでした。

また試聴していただいた皆様も本当にあたたかい方ばかりで、チャットやTwitterで褒めていただいたりツッコんでいただいたり(?)、発表を盛り上げていただきました。

なぜ参加したの?

ふと目にしたツイートがキッカケです。

 誰でも?気軽に?言いましたね?

ということでホイホイ申し込みました。この時点ではテーマを決めてなかったので、2日後に「テストの7原則から学ぶ恋愛のヒントなの」で申し込みDone!

正直"こんなテーマじゃ却下されるんじゃないかな~"と半分思ってましたが、なんのことはなく、このテーマで話すことになりました。もはやテストのことを話していないレベルですが、全然OKなの!それがJaSST nano!

僕自身小さいSES企業に在籍するポンコツテスターなので、こういった機会を設けていただいた運営の皆様には感謝しかありません。普段JaSSTは勿論のこと、様々なイベントで情報を享受するばかりなので、なにか発信する側になりたいという気持ちはありました。とはいえ、人に話せるほどの経験もスキルもない…という時、舞い降りたのがJaSST nano!そう、それがJaSST nano!

発表スライドの作成

考慮した点は大きく下記の3つです。

  • 1ページあたりの情報量を少なく
  • 見やすい配色
  • テーマとマッチする雰囲気づくり
1ページあたりの情報量を少なく

LTということもあり、あまり読ませたくはないので基本"1ページ1文"を意識して作成しました。(結果的にスライド79枚を10分で!?できらぁ!)

また画面がポンポン切り替わる方が、より画面に目を惹きつけやすい(表現合ってる?)と考えています。あまり画面が変わらないままだと、聴きながら余所見したくなっちゃいませんか?(自分だけ?)

見やすい配色

参考にしたのはこちらの記事

大体いい感じになるKeynoteテンプレート「Azusa」作った - MEMOGRAPHIX

背景をクリーム色、文字を紺色、アクセントにレンガ色を使用しました。

今回は喋るのが"夜"ということもあり、真っ白や真っ赤等、目に鋭く入ってくる色を避けたいという考えもありました。

テーマとマッチする雰囲気づくり

今回は「テストの7原則から学ぶ恋愛のヒントなの」というスーパーゆるゆるテーマで話すので、その雰囲気にマッチしたスライドに仕上げました。具体的にはフォントとイラストで雰囲気づくりをしています。

◆使用したフォント

「コーポレート・ロゴ B」(ver1.1)

logotype.jp

◆使用したイラスト

rakugakiicon.com

特にフォントの持つ力は絶大(?)と思っていて、スライドの雰囲気を決定づける最重要パーツだと思っています。名前のとおりロゴの作成に使用するフォントなのかなと思いますが、ポップ且つ芯のある(?)フォントがとても良い感じだったので使用しました。

イラストも線が太くてかわいらしい所が、発表テーマにもフォントにも絶妙にマッチしたと思っています。

 発表テーマを「テストの7原則から学ぶ恋愛のヒントなの」にした理由

ここ1年ほど、自社の経験が浅いテスターを教育をする機会が増えました。
僕は人に教えることが決して得意ではないのですが、なるべくわかりやすくて印象に残りやすいように伝える工夫として、テストを恋愛や料理に例えることが多いです。

なぜ恋愛や料理に例えるかというと、誰でも想像しやすいと考えているからです。

例えば喜びの表現をドラクエに例えて「キラーマシンが起き上がってこちらを見た時ぐらい嬉しい(※)」という話をした場合、ドラクエを知らない人からすると全くピンとこないですよね。(※キラーマシンという強いモンスターを倒した時、1/256という低確率で仲間になるという話@ドラクエ5)

ただし、例え話はコアなほど面白いという一面もあります。聞いてもらう方全員に共通する話題があるならば、ブッこんでみるのも良いと思います。

…と、こういった工夫していることを少しご紹介できたらいいなと思い、今回はこのテーマで喋ることを選択しました。(前述のとおり、技術的な話をする自信もないので…)

「テストの7原則から学ぶ恋愛のヒントなの」の内容

使用したスライドをこちらに公開します。(SlideShareデビュー)

www.slideshare.net

内容について下記にまとめました。発表時に緊張でうまく喋れてないと思うので、↓にも書き残しておきます。

なお"テストの7原則"については、JSTQB Foundation Levelのシラバスより引用しております。

JSTQB認定テスト技術者資格-シラバス(学習事項)・用語集-

①テストは欠陥があることは示せるが、欠陥がないことは示せない

テストが恋人関係の期間、テストが終わっていざリリース!が結婚と例えてみましょう。
自分にとって全てが完璧な人間などいませんから、恋人関係の間に色々と相手に対して問題が出てくると思います。
もちろん相手から見たあなたの問題も浮かび上がってくることでしょう。
恋人期間にその欠点を洗い出し、改善したり…受け入れたり…妥協したり…。
時間をかけて全てを整理し、最終的に"婚姻届"という名のテストサマリレポートを提出します。

…さぁ、果たしてもう問題はないと言えるでしょうか?答えはNoですね。
たまたま恋人期間中には浮かび上がらなかった欠点があるかもしれません。
恋人期間中に相手の欠陥があることは見つけられますが、これ以上欠陥がないことは証明できないのです。

3年~5年~10年~20年…結婚生活の中で色々な問題に直面することでしょう。
特に金銭面でのすれ違いや、お互いの深い部分の"価値観"は実際に結婚してみないとわからないことが多々あります。
(子供を授かると…なんて話もよく聞きますが、ウチは子なしなのでよくわかりません)

ただし大事な補足をすると、出てくるのは欠点ばかりではありません。
今まで知らなかった相手の"良い所"を見つけることも沢山あります。
相手の欠点ばかり見つけようとせず、良い所を積極的に見つける姿勢が大事かもしれません。

②全数テストは不可能

恋人や生涯のパートナーを、この世の全ての異性の中から選択する…なんてことは非現実的です。
限られた時間,お金,場所の中で出会いを求めなくてはなりません。

レミオ〇メンも「1億人から君を見つけたよ」などど唄っていますが、即座にこう言います。
「根拠はないけど」

ただなんとなく"出会い欲しい~"と思うよりも、どんな人と出会いたいか&どうやって出会うかを考えて行動した方が、良い出会いに結びつくかもしれません。己という名のテストベースを分析して、設計をしてから出会いを探しましょう!
(でも人の出会いというのは、ある程度運命的なものだと思います)

③早期テストで時間とコストを節約

例えばあなたのパートナーに欠点があったとします。その欠点を早めに知ることができるかどうか…が重要だと考えています。
「いざ結婚してみたら旦那がギャンブル依存症だった!」
「妻にものすごい浪費癖があり、毎週のように服を買ってしまう!」
といったことを、結婚する前に知るのと後で知るのは違いますよね。
付き合う前、付き合って間もない頃、婚約前、結婚後、出産後…
改善するにも受け入れるにも(あきらめるにも)、後段になるほど"金・時・人"の負担は大きくなると思います。

発表時、ここで言い放ったのがそう、恋のシフトレフト(言いたいだけ)

④欠陥の偏在

ソフトウェアにバグが偏在する理由はいくつかありますが、その偏在を予測することがテストでは重要です。
そしてこの予測をする力は、恋愛においても非常に大事なことだと考えています。
人間関係の作り方が上手な人ほど、相手が喜ぶこと(逆に嫌がること)を予測して行動に移せる人なんじゃないかと思っています。

⑤殺虫剤のパラドックスにご用心

同じデート,同じプレゼント,同じ話…を何回も繰り返しているとマンネリを生み出します。
"大好きなプリンを定期的に買ってあげる"なんかは有効かもしれませんが、たまには変わったことをしてあげると嬉しいものです。
「考えてくれてる」とか「大事にされてる」って感情は、些細なことの積み重ねだったりしますよね。
(ちなみに僕は記念日にいつもより気合の入ったファッションとかされると弱いです)

ただし殺虫剤のパラドックスが有効なケースもあります。テストで言えば、リグレッションテストがこれに当てはまります。同じことを繰り返すことから、自動化に向いていると良く言われますね。

これを恋愛に例えると…同棲ないし結婚生活の家事全般です。掃除、食器洗い、洗濯なんかはほぼ同じことの繰り返しです。これらを積極的に出来る人は、個人的にはかなりモテると思います。

そしてこれらも自動化が向いている…?そう、だから全自動家電というのは人気なんですね。(ルンバ、ドラム式洗濯乾燥機、食器洗い乾燥機など…)

⑥テストは状況次第

全ての異性に通用する「誰にでも効果てきめん!イチコロテクニック!」なんてものはありません。
相手に応じて有効なアプローチはそれぞれ異なります。
もっと言えばその日の体調や機嫌の良し悪しでも変わりますので、状況に応じた行動を心がけましょう。

⑦「バグゼロ」の落とし穴

自分にとって相手の嫌なところ(自分から見た相手の不具合)を全て改善してもらったとしましょう。
「ゴルフばっかり行かないで!お酒は週1回までにして!お小遣いもっと貯金に回して!」などなど…
その結果、休みの日は家でただゴロゴロしてるパートナーが爆誕したらどうでしょう。
また過剰にストレスを溜め込んで体調を崩したり、仕事の成果が落ちたり、家のコトに消極的になったり…終いにはあなたにアタるかもしれません。
欠点を改善した結果、パートナーが魅力を失ってしまったらそれは改善とは言えませんね。

 終わりに

テスト業界に足を踏み入れてから、初めて情報を発信する側に立つことができました。参加者が200人を超える中でとても緊張しましたが、初回のイベントを少しでも盛り上げられたなら嬉しいです。冒頭でも述べましたが、このような機会を用意していただいた運営の皆様にはとても感謝しています。ありがとうございます。

JaSST nanoは毎月の開催を計画しているそうなので、もし発表を迷っている方がいらっしゃいましたら是非飛び込んでみることをお勧めします。僕もまたなにかネタが用意できたらまた参加してみようかなと思います。

JaSSTnano - PukiWiki

長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

https://twitter.com/kitanosirokuma/status/1398129081149911042?s=20

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